SCENE.4 NEXT

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どこか励ますようにも聞こえるその台詞は、優希に一つの決意をさせるには十分だった。 やるしかない・・・か。 「はあ~ぁ・・・。」 ベッドから起き上がり、わざとらしく深いため息をつき、言葉を紡いだ。 「まさか斉藤如きに悟られるとはな・・・。」 微妙に「如き」の部分を強調して言った。 「えっ!如きって!ひどくないそれ!」 「あっはっは。・・・サンキュー。吹っ切れたよ。」 優希は先程より明るい口調で、笑いながら礼を言う。 それを美佳はとびきり笑顔を浮かべ、サムズアップして返した。 「さて、今日はバイト無いし、来たるべき日に備えてセットアップするかな。」 「いってら~。」 優希は部屋のドアを開け、Zが格納されているガレージに向かって歩きだした。 同時刻、朝日峠頂上には赤い改造車が停まっていた。 英二と英二のFDである。 昨日、自分が優希にした宣戦布告。 あれから居ても立ってもいられず、気が付けばここに来ていた。 こんな感じは初めてだった。 今までバトルしてきたヤツは、口先だけのヤツや、自分よりも高価で速い車に乗ってるが、ウデの無いヤツがほとんどだった。 だが、優希は違った。 普段は気にならないのに、Zとセットになると発生する、とてつもない存在感があった。 アイツは速い。 間違いなく。 だからここに来た。 やるからには負けない。 相手がZだろうがなんだろうが関係無い。 全力を持って、本城優希に勝つ。
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