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辺りはもう暗くなり、時刻は現在PM9:25。
優希は斉藤家にある自室で仮眠をとっていた。
規則正しい寝息をたてている優希。その姿に、緊張感というものは感じられない。
「よく寝れるよね~。バトルの直前なのに。」
「だからこそだろ。ギリギリまで集中力蓄えてんだろうよ。そんだけ今日の相手が速いって事なんだろう。」
迅と美佳は、広いリビングで紅茶を飲んでいた。
話題はやはり今日のバトルと、現在の優希の状態についてだ。
「私だったら寝ようにも寝れないよ。やっぱ緊張するし。」
「そこは人間として当然だろうな。小学校通ってるガキンチョが、明日行く遠足が楽しみで眠れないってーのと一緒だ。」
「でも優希は寝てるよ?」
「あいつの場合は特殊だ。明日行く遠足に早く行きたいから寝る。そんな感じ。」
「なるほどね~。」
迅の説明に、美佳は納得した様子で頷いた。
「だがそれにしても、今日は現最速の走り屋に挑戦するってーのに、緊張感とかないのか?」
「無いでしょ。どうせ。」
「お前・・・ハッキリ言うなよ・・・。」
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