始まり

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  『…ここ?』 ある時、ある学校の前に男の格好をした女の子が立っていた。そして学校を見る。 『結構荒れてるなぁ。』 校門にある鉄パイプで出来た門は曲がっていて細身の人なら余裕で入れる隙間が何ヵ所もあった。 校舎は色んな所にスプレーで描かれた絵や文字。窓ガラスも所々見事に割れている。 女の子は校門付近にあるポストに向かう。そこにインターホンがあるから。 『…これ押せばいいのかな?』 ピンポーン… 〈…はい、どちら様でしょうか。〉 『あっ、こちらに転校する事になった者ですが…。』 〈はい、承っております。どうぞ、校門の隙間からお入り下さい。入りましたら、真っ直ぐお進み下さい。玄関付近に案内人を待たせておりますので。〉 『分かりました。』 そう答えて女の子は事務員の言う通りに校門の隙間から入った。
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