後編

18/20
53人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
そのまま言葉を失う大翔、更にそらは仕上げとばかりに言う そら「私の身体は貴方と同じ男の子よ、心は女なのにね…驚いた?だから、仮にこのままでも、貴方とは何れ終わる…だったら、それを話してスッキリ別れればお互いに良いじゃない、それと騙しててごめんね大翔、でも、好きだったよ本気で」 言い終えてタイミング良く兄から電話が入った そら「解った、そっち行く…うん、あ、それは今終わらせたわ…それじゃ」 そらは立ち竦む大翔を置いて歩き始めたと、少し進んだところで 大翔「過去が何だよ‼今のそらは女の子のそらじゃねーか、お前がいくら本当の事だからって俺はあきらめねーぞ…絶対あきらめねーからな‼」 そら「大翔…………………ありがとう、こんな、こんなに嬉しい事はないよ」 その目に大粒の涙が流れた…でも、振り返らず歩くそら、前方に兄の車が見えた時だった 急に後ろから身体を押さえ込む力が加わる… 見なくてもそれが大翔の腕だと解る、行かせまいと押さえる腕に思わず立ち止まるそら そら「大翔…放して…痛いよ…」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!