7 俺にかまうな

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「予定外のモノが掛かったがな」  再び、くくく、と山神が笑い始める。それにカチンときたのか、直久は山神に食って掛かった。 「ほほぉ。あんた、良い神様なんだな。よぉく分かった。分かったが、分からん!!」  もはや何でもありだ。和久は、頭痛を覚え、額を手で押さえた。兄の無謀さも、ここまでいくと、尊敬の念すら生じるというものだ。 「何で、霊ホイホイの結界に、オレが引っ掛かるんだよ。もっと、ちゃんとした結界を作れよ、神様だろうあんた」 「霊ホイホイ……くくくくく……」  我慢の限界というように、山神はついに体をくの字に折り曲げて笑い出した。 「な、直ちゃん、失礼すぎる……」 「そうか? 失礼なのはそっちだろう。オレが何で悪霊と間違えられなきゃなんねぇーんだよ。どっからどう見ても、オレは善良な一般ぴーぷるだろうが」 「一般ぴーぷる……どこがだろう……」 「まあ、運動能力は天才的だけどな」
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