3 よそ様の家を破壊するな

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 ――――ガガガッ。  直久は再びギクリと息を飲む。  とたんに静寂が訪れた。 (な、なんだ。この感じ……さっきの嫌な感じに似てる……ゆずるが悪霊に襲われたあの時に──)  なぜだろう。  サアアアアっと、両足に冷気の波が押し寄せてくるのがわかる。  いやな汗が額に噴き出て来た。  ――――ガッ。  再び聞こえた音に、ピクっと体が反応する。  本能的に直久は音の出所を探した。 (嘘だろう……)  聞き間違えであってほしい。  誰か嘘だと言ってほしい。  だって、オレに何か聞こえるはずがない!  オレが寒さを感じるはずがないんだっ!!  ――――ガガガッ。  反射的に、直久は物置部屋を見渡した。右に、左に、肩ごと振り返る。  いったい、この音は何なんだ。  どこから聞こえて来るんだ!?  いくら、首を振りまわしても、音源が見当たらない。  なのに、どんどん音が近づいてくるように、大きくなっていくような気がする。
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