4 だめだ、消える

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「ゆずる、明日が力を失っちゃう日なんだ。今日も相当弱まっていたけれど、明日はまるっきり使えないんだ。だから──」 「……わかってるよ」  直久は和久の言葉を遮り、体をひねって向き直った。 「気をつけてやれっていうんだろう?」  吐き捨てるような一言に、顔色ひとつ変えずに和久は頷く。 「僕もゆずるも、ホントに直ちゃんを頼りにしてるんだよ。じゃなきゃ、連れてこないよ。どんなことをしても置いてくる」 「……」  和久のその言葉は、直久の心には、まっすぐには届かなかった。
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