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(やっべえっ!!)
直久は何も考えずに、部屋を飛び出し、ゆずるの部屋の前に駆け寄った。そして、ノブを回す。ガチャガチャと音がなるだけでドアは開かない。
(鍵かっ!)
ちっ、と舌打ちをすると、直久はゆずるの部屋のドアを拳でたたき出した。
「ゆずるっ、聞こえるか!? 無事なのか!?」
返事はない。ドアの向こうに気配もない。
寝てるのか。それとも、もう悪霊に……。
自分の想像に、ぞくりと背筋に冷たいものが走る。
「おい、大丈夫なのかっ!!」
部屋の中からの応答はなく、ゆずるの様子もうかがい知ることはできない。
(くっそう……!!)
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