母親

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僕が受付に 面会状を出すと その殺伐とした雰囲気に 似合わない明るい声が 返ってきた。 『あら、こんにちは。  毎回偉いわね。今  手続きするから  待ってて下さいね。』 『あ…はい。  宜しくお願いします。』 受付の女性の名前は 木下さん。 僕は母に会うのも 楽しみにしていたが、 正直なところ 木下さんに会える事にも ウキウキしていた。 つまり僕は、 恋をしていた。  
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