母親

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『いいえ、良いんですよ。  手続き終わったので  行ってあげて下さい。  お母さん、きっと  お待ちしてるはずですよ。』 木下は笑いながら言うが その笑顔には、 切なさも含まれていた。 その切なさは ほんの些細なものだ。 しかし僕には分かる。 人の悲しみや怒りは、 僕には分かる。 『はい、ありがとう  ございます。』 僕は笑顔で言い その場を後にした。  
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