カメラ中毒

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中学二年、七月。 もうすぐ、父の居ない夏休み。 キリーツ キョウツケー レイッ 『さようならー』 ガタガタッ 僕は相変わらず 友達が居なかった。 周りのクラスメイトが 連れ立って帰る中、 僕は一人、席を立つ。 『まなぶチャン、ばいばい。』 ただ一人、 僕に手を振るのは優斗。 人懐っこい優斗の周りには いつも友達で輪が出来る。 『ああ。』 僕は愛想無く言うと、 鞄を2つ手にした。 授業道具が入った鞄と、 一眼レフカメラ入りの鞄だ。 学校鞄を背中にしょい、 カメラ入りショルダー鞄を 肩から掛ける。 これが、父が居なくなってからの 僕の登下校スタイルだ。  
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