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茶の混じったような金の髪は、男の子特有なふんわりとした髪質で、青い瞳をしているリーダーのような少年の名は、マルス・ショーダンと言う。
それと、少年の隣りに居る少女はカールされた黒髪で、髪の一房を後ろで束ねて可愛いらしく赤いリボンで結ばれ、アイスブルーの瞳をしている少女を、アイナ・パエトンと言う。
どうやらこの二人に扉の上に黒板消しを仕掛けられていたらしい……
すんなり騙された篠理は、未だキョトンと目を瞬かせてマルス達を見ていれば、マルスは悪戯っぽい笑みを浮かべて頭を軽くひっぱたかれたのだ。
「おい! 何とか言えよー! この仕掛けすげぇだろ? 俺がよ、考えたんだぜ!?」
「うん、凄いね……」
悪びれた様子も無く無邪気に笑いかけて自慢してくるマルスに、篠理はポカンと口を開けているも、何度も首を縦に振りながら言った。
「マルスぅーあんた考えてばっかじゃなくてたまには自分で仕掛けなさいよ」
とアイナは少し唇を尖らせつつ言った……
それに、マルスはへへっと自慢げに笑いつつ、胸を張ると、篠理の頭の上に乗っている黒板消しをバッと奪い取ると話したのだった……
「バーカ……この俺は頭を使ってんだよ! へへっ、俺の夢は考古学者だぜッ!」
「はぁ……あんたが考古学者ねぇ……あ、あっちで遊びましょ!」
とアイナはいつものように、熱く語ろうとするマルスを冷ややかに見つめながら、話しを逸らさせるように、マルスの手を引いて教室の外へ出ていったのだった。
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