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「ぐ…!おいおい!襲ってきたぞ!」
マシューが慌ててストナーに言うと
「知らねーよ!本には大人しいって書いてあったんだよ!」
「その本嘘っぱちなんじゃねーのか!?」
「それも知らねーよ!ていうかお前さっきなんか踏んだじゃねーか!象の体のどっか踏んだんじゃねーのか!?」
「んなことあるかよ!顔の前通ったんだから手も足も尻尾も踏むわけね…」
マシューは言いかけて言葉を止めた。
「どうした?マシュー?」
「おい。ストナーよ。あの象の顔に付いてる長ぇのなんだ?」
「ん?」
マシューに言われてストナーは象の顔を見た。
「ありゃあ…鼻だ!本に書いてあった通り本当に長…」
そこまで言ってストナーはハッとした。
「まさか…マシュー…」
「おう…!多分そのまさかだ!」
「ばかやろぉぉぉ!」
襲いくる象を見てさすがのストナーも慌てて叫んだ。
「とにかく飛ばすぜ!舌噛むなよストナー!」
そう言って加速させた。
しかしどんどん差は縮まっていった。
普通なら象がスウィートハニー号のスピードに追い付けるはずはない。しかしスウィートハニー号はジャングルの無数の木々を避けながら走っているが象は木があってもお構い無しに倒しながら走ってくるのだ。
「く…やべぇ!このままじゃマジで追い付かれる!」
マシューが額に汗を滲ませながらハンドルを捌いている。
しかし象はもう真後ろまで迫っていた。
「マ…マシュー!」
「くっそー!」
ついに象に追い付かれ足を思い切り上げた。
二人が覚悟を決めた…その時
ドゴォォォン!
突然爆発音がして象は倒れた。
「な…なんだー!?」
スウィートハニー号を止めてマシューが目をパチクリさせながら象を見た。
すると遠くから声が聞こえた。
「大丈夫か!?」
声のほうを見るとそこにはチョンマゲを付けたマシンがいた。
「うわ~出た!チョンマゲマシン!」
「チョンマゲマシンとか言うんじゃない!」
マシューの言葉にユルゲンスが即座に怒鳴った。
そしてグレートイズモ艦がスウィートハニー号の横まできた。
「すまない。助かった。」
ストナーが礼を言った。
「しかしこんな巨大な生物までいるとはな。」
ケンゴウが象を見て言った。
「そうだなー!マジで死ぬかと思ったぜ!」
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