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…どうしよう…
京は自分の席でため息をついた。
今朝、律とはろくに目も合わさず言葉も交わしていない。全部一方的に無視したからだ。
「京ちゃん?頭でも痛い?」
來斗が京の様子に気がつき声をかける。都も心配そうだった。
『大丈夫!ちょっと気分悪いだけだから……あ、そうだ。屋上でサボろうかなー』
「不良ー!でも良いんじゃない?あたしらしか行かないし。…耐えられなかったら、あたし頼っても良いんだからね?」
都の優しさが嬉しかった。
だから素直に頷いた。
『じゃあ、行ってくるね』
ひらひらと手を振って見送る二人。
「次が水瀬で良かったな。…京ちゃんも色々あるんだねえ」
「…うん。…あたしに相談してくれればなあ~」
落ち着かない様子の都の頭をぽんぽんっとたたいた。
「今、色々整理してんじゃねーの?後から教えてくれるって。それまで待てばいい」
都は來斗を見上げため息をついた。
「來斗に励まされちゃった」
「ちょっと何そのため息と言葉」
都の上に立てない來斗だった。
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