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「都…っ鳩尾は反則だろーがっ!!」
「來斗のせいで転校生恐がらせたらあれでしょ?」
昼休みになり、京は屋上で二人とご飯を食べていた。仲が良さそうな二人を見ていて、何となく思ったことを聞いてみた。
『もしかして二人ってつきあってる?』
「ふっ、誰の目から見ても俺らは美男美女のアベックに…」
「ううん、違うよ」
笑顔で否定する都に膝を抱える來斗<ライト>。京はまた吹き出した。
「…あたしの彼はねえ、先生なの」
小さな声で、しかし嬉しそうに囁く都。
京の頭にさっき出会った保健医の顔がよぎる。
『あの保健医の人とつきあってるの…!?』
「ちっがーう!!あんな変態に好意なんか抱かないから!!てかアイツと会ったの?変なことされなかった?」
都の心配そうな表情に首を傾げた。
変態…?そんな風には全然…
『ううん、教室まで案内してくれた!てか変態って』
「変態ってか最悪よ!顔がいいからって調子のりすぎ!あたしのことケバ女ってよぶんだよ?本っとアイツむかつく…」
ジュースのパックを握りしめイライラに耐える都を見つめながら保健医の先生を思い出した。
都ちゃんが可愛いからちょっかいだしてるだけなんじゃ?
けばじょ…は言い過ぎだけど
「あたしがつきあってんのは水瀬よ」
京はごほっと咳き込んだ。水瀬!?水瀬って…
「びっくりだよねー!あのやる気ゼロの教師とは思えない担任が都の彼氏とかっ」
「もう一生黙ってろ、声小さくできないんなら」
再び膝を抱える來斗。
『…。ほー…何か、大人に感じるよ都ちゃん…』
京のきらきらした目に照れたように頭を撫でられた。
「水瀬、ああ見えて優しいんだよっ 告白も実はあっちからでね?」
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