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「さて、布団があるのは…」
確か宿直室にあったような…
「ちょっと~、せっかくの機会なんだからすぐに寝ちゃうのはもったいないよ~」
「…まあ、一理あるな」
確かに夜の学校にいるなんていう機会は滅多に無い
…けど
「することなんてあるのか…?」
「探険」
「さいですか…」
深夜の学校探険なんて子供の時以来だろう
あの頃にも学校の七不思議なんてものが…ん?
幽霊が学校探険?
…普通逆じゃない?
「いや、でもコイツが人を脅かしたら…?」
…え~っと
『がお~!おばけだぞ~!たべちゃうぞ~!』
…むしろ違う意味で怖い
「?」
「いや、なんでもない…で、何処に行くんだ?」
「そうねぇ…とりあえず適当にぶらぶらしよっか?」
「そうだな、じゃあ行く…」
「す、ストップ!」
…へ?
「…手」
…確かに茜と手を繋ぐのは珍しい事ではない
しかし、今ほど真剣に迫られたこともない
…まさか
「…怖い?」
ふるふる…
「じゃあ、先に行…」
ブンブンブン!!
「…お前、まさか本当に…?」
「だ、だってぇ~…お化け怖いもん…」
…いや、怖いのは仕方ないけど
幽霊って一体…
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