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―ここまでの経過―
ベニス→スコットランド→ドイツ→津軽
「なんか嫌な法則性があるな」
しかも微妙に日本が混ざってるのってどうよ？
「あ、もう一時間たってるね」
「そりゃ少し観光もしてたからな」
一時間でドア４つ、片側２つで計３メートルしか進んでいない
「困った…解決策がわからん」
「初心に帰って箱を調べてみる？」
それもそうか
「珍しくまともな事言うなお前」
「これでも生前はインテリですから♪」
絶対違います、断言できます
「ただの高価な箱っぽいんだけどなぁ…」
「呪いのアイテムじみてるけどね～」
正直お手上げ
…と思ったのだが
「この箱って開けっぱなしで放置しておいたよな？」
「ほぇ？そうだけど？」
「じゃあなんで閉まってんの？」
「…開けるの？」
「いや、もうそれしか無いと思うんだけど」
パカッ、と開けてみる
「…なんか起きた？」
「いや、何も…」
試しにドアを開けてみると
…ポツンと宝箱ひとつ
「おかえりの際はこちらの箱にお札と施設使用料800円を入れて下さい…割り勘する？」
「俺が払うよそれくらい…」
これしきのことでは動じなくなってきた俺
慣れって怖い…
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