消えゆく命

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「ただいま」 「あ、おかえり~」 茜はソファーで雑誌を読んでいた 「隣、雑誌どけていいか?」 「うん」 いたっていつも通り、今朝の出来事が嘘のようだ 「そっか~、また琉に会えたって事は…ありがとう」 「何がだよ?」 「だって…やっぱりなんでもない」 「気になるだろ、言えよ」 「や~だよ。ん~、今日は一日中だっこしててあげる!」 「はいはい、今日も、の間違いだろ…」 救いは無い けど、それは他者からの救いが無いだけ だったら、自分で解決すれば良いまでの話 引っ付いてる茜を見る 「えへへ~、幸せだね」 「ああ、そうだな」 絶対に、なんとかしてやるからな… 「純情バカップル一直線ですねぇ…」 実は、少し予想外でした きっと、彼らは苦しくても消えるまで一緒にいる事を選ぶと思っていました まぁ、言ってしまえば彼らの純粋度を舐めてましたね 『もし、琉がそのどっちかを選んだら私をすぐに消していいよ…』 なんて言われたときはどうしようかと思いましたが… 『俺は…どちらも選ばない、茜は俺が消させない』 「…聞いているこっちが恥ずかしくなっちゃいましたよ」 さっきから、まぁちょっと意地悪でしたが二人を試したのは正解でしたね 「私も、あんな恋がしたいものですが…」 …なんて、一人で喫茶店に入ってる私には無理ですか 「あとは…彼等の今後の行動を見て考えますか」 そう、これは私の悪い癖なんです この間は腹黒なんて言われちゃいましたけど… 「頑張ってる人を見ると、幸せになって貰いたくなっちゃうんですよねぇ…」
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