浮き輪と地獄

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「ありがとう」 そういって、琉は寝てしまった ありがとうを言いたいのは私の方だ 私は琉がいないとこの世に居場所がないと思う 私がどんな失敗やトラブルを起こしても、琉だけは最後までいてくれる それに… あの時彼が私に声を返してくれなかったら こうやってまた、一番大切な彼と一緒にいられなかった 私は彼と一緒にいられるだけで幸せ もし、神様がいるとしたら 私はこの身がなくなるまで感謝してもいいと思ってる だから、私からも言いたい 「ありがとう、琉」 あ… そろそろ降りなきゃ でも、その前に… 「ホント、無防備な寝顔…」 そっと 彼の唇にご褒美をあげた…
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