彼と彼女の目覚め

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今日は午前授業だったのでそんなに退屈ではなかった もっとも、全ての授業で寝てたわけだが… 「琉様、貴方のナイトと一緒に帰りましょう」 さらに今、午前で終わった幸せな気分はこのアホに見付かったことで帳消しにされた… 「断る…」 「面白そうな怪しい店見付けたから一緒に行って欲しいんだよ」 聞いちゃいねえし… ってか面白いのか怪しいのかはっきりしましょう 「だから…今日は墓参りに行くから無理なんだって」 適当に誤魔化そうと思ったが面倒なので正直に言った 「あ…」 さすがに榊にも直球なら効く 「…そうだね」 珍しく騒がないな、アホのくせに 「琉、いますごく失礼な事考えてないかい?」 鋭い… 「けど忘れないで、今現世にいる全生物の中で最も君を愛しているのはこの僕…」 「逝け」 右、アッパーカット 「プギャ!?」 「よし、クリーンヒット」 『殺』の字再び うん、やっぱり本能には勝てないんだね 「アホは放っといて茜の墓に行くか…」 この場合の正しい選択肢はやっぱり放置だろう…
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