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『一人にしないで…』
…またこの夢か
『離れたくないよ…』
…一体なんなんだよ
『もっと、そばにいたいよ』
…ならそばに来ればいいだろ
『あ、そっか。やっぱり琉は頭いいね~』
…は?
『ジリリリリリ!!』
「相変わらずうるさい目覚ましだな…」
買い換えることも検討しなくては
「それにしても…」
あんまり覚えてないけど、今日の夢はちょっとおかしかったような…
いや、深く考えないようにしよう
夢なんか気にしたって一文の得にもならな…
「おっはよ~ございま~す!!」
「うわぁぁぁぁ!?」
な、なんだ?
榊の襲撃か!?
「いや~久々に見る生の琉はまた格別だわぁ」
…久々とかではなく、不法侵入はよくない
一体今度はどこのアホが…って
…え?
「どしたの?」
いや、どしたのではなく…
「あ、もしかして嬉しさのあまり涙が出る直前?ん~?」
茜…さん?
「ちょっと~、久々に愛しの茜様に会えたんだからなんか言いなよぉ」
「お、おま、なんで、こ、ここ、いる…」
「うわぁ、言語崩壊してるし…」
なんで…こんなことに茜?
待て、クールになれ
これはまだ夢の中だ
よし、自己完結で終…
「いやぁ、目の前にいきなり琉がいるなんて私もラッキーだなぁ~、化けてでたのは正解だったわ!」
「…化けて?」
ルックアットザ足元
あ、ホントだ。足がない
足が…ない?
「ウギャァァァ!!」
「あ、その反応はちょっとショックだなぁ…」
こうして、俺の日常の歯車は狂い始めたのだった…
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