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「死にそう…」
「あはは、死んだら琉も幽霊仲間だね~」
何とか遅刻は免れた様だ…
「ふぅ…さっきの話の続きだが、本当にいきなり俺の部屋にいたのか?」
「うん。でもね、その前は真っ暗な所にいた~」
真っ暗な所?
「誰もいなくてね、そこで一人は嫌だ、とか、もっと琉といたいな~、とか思ってた」
「成程な」
悪夢の原因はそういうことか
…いや、あんまり納得できないんだけどね
「そしたらね、琉の声が聞こえてきたの」
「あぁ、確かになんか言ったような気がする」
「琉ったら凄かったよ。『嗚呼、我が妻茜よ!そなたの麗しき御顔をもう一度拝ませてくれたまえ!!』って哀願してた」
「だからしてないよ!?」
しかもさっきとちょっとセリフ違わない!?
「ふふ…。だけどね、琉の一言で助けてもらったのはホントだよ?」
「…?」
どういうこと?
「琉がね『ならそばに来ればいいだろ』って言ってた時、私はね、『あ、そっか』って思ったんだ」
「俺、そんなそっけない事言ってたんだ…」
ちょっと自己嫌悪…
「けどね、その一言が聞こえた途端、周りがぱぁっと明るくなったんだ。琉の一言で私は救われたんだよ、きっと」
む、でももうちょっと気の効いたセリフは言えなかったんだろうか俺…
「さっきは言いそびれたけど、琉」
ん?
「また会えて良かった、会いたかったよ!」
「…まぁこんな形ではあるけどな」
言って、少し恥ずかしくなり目を空に向けた瞬間
「グッモーニーン、琉様ぁ!!」
「ぐほぁ!?」
内蔵が飛び出そうになった…
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