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浮いてある船の残骸にしがみつき、パラシュートを外して上にあがる。もちろん愛銃は手の中だ。
‥‥火薬が湿っていそうだが。
試しに、未だ熱い炎を上げる彼らに向かってクラッカーよろしく鳴らしてやると、きちんと撃てた。
幸運にも浸水はなかったようだ。
だが、そんな幸運も長くは続かなかった。
船は一際大きな爆発を起こし、今度こそ愛に溺れていった。
その爆発による爆風に耐えるためにマックスは必死に足下にしがみついていたので、ここまで飛来してきた鉄塊には気付かない。
それがマックスの頭をかち割らんとばかりにぶち当たり、海の藻屑と消えゆく飛行機とは対照的に、意識ばかりが空の彼方へと飛んでいってしまった。
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