*第一話*桜花を鎮静せよ!

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そしてもう一度、 「貴方を待っている人がいますよ。帰りましょう……?」 そう依咲君は言った。 私の手を引いて暗闇の中を歩く。 待っている人って誰……? 逆らう意思もなく、私は暗闇の中を進む。 長い長い暗闇の道。 全てが真っ暗だから道なんてないのに。 依咲君は迷うことなく、前を進んでいた。 「光に出ればすぐに会えます」 小さな光が先方にチカっと見える。 進めば進むほど光は大きくなっていた。 次第にそれは自分を包み、闇を吹き飛ばすほど大きくなって――。 「さくら!!」 誰かに名前を呼ばれ、私は目を覚ました。
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