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俺は二つ目のサンドウィッチを手に取り、一口頬張る。
「だって怖いじゃんか!事故現場が通学路なんだぜ?!」
一瞬、手からサンドウィッチを落としそうになった。
涙目で俺に抗議しかけてくる友人(仮)。
頼みごとは朝の内に聞いていた。
聞いて内容も把握していたつもりだった。
分かっていたのに、脱力するのは何故だろう?
「……お前は女子高生かよ」
「怖いものは怖い!俺が事故に巻き込まれたら靜、泣くだろ?!」
その根拠がどこから出てくるのか、是非教えて欲しい。
俺は心底溜め息を吐き、手で顔を覆う。
チラリと指の隙間から友人(仮)を覗けば、目に涙を溜めて捨てられた子犬のような――。
そんな表情をしていた。
「分かったよ」
「え?」
俺は半ば諦めたように友人(仮)に話しかける。
「七月一日まで……もしくは事故とやらが無くなったら終わりだからな」
頼みの承諾後、俺に抱きつこうとする友人(仮)を殴ったのは言うまでも無い。
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