~~理由なんてない~~

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 当たっていた。 「見た目以上に広い家だから迷ったぜ」  失礼である。 「ハハッ、もっと小さく見えたか? とにかく、謝らねばならんな…あの子が暴力を振るい、すまなかったな」 「怪我しなかったからいいぜ」 「?…そうか、怪我はなかったか」  長老の疑問も当たり前だ。  怪我はしていたはずだ、しかも派手なほどに…。  長老は、大きな白髪の眉毛に隠れた細い目で、ヘラヘラと笑う少年を見た。
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