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「あっ、おはよう!宮ちゃん!!」
百合の肩にポンッと手を乗せ、笑顔でそう言うのは、宮原琴音。彼女は百合の小学校からの親友だ。
毎朝一緒に登校し、他愛のない話をしながら、二人して笑い合う。
まぁ、話が弾む頃には学校に着いてしまうのだが…
「ねぇ、百合」
「ん?何??」
「今日さぁ、うちの父さんが言ってたんだけどね…」
「うん」
「百合のお父さんの会社で、不景気に伴って、リストラするらしいよ?」
「……」
「だから、百合のお父さんも気をつけないと……って、聞いてる?百合?!」
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