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ボッサボサ!の白髪を逆立て!
痩せこけた顔にある眼球は
ギョロッ!
っと、どこか…、空ろにして、遠くを見て居た。
そして――、
左腕に花束を抱え、もう片方の手には…、
なんと…、
もうもうと―、
煙が立ち上ぼる…、
火の付いた!
お線香を握って居たのだ!
「・・・・で、運転手さん!
その、お婆さんは―、
どうなったの…?」
その後に乗ったお客との会話である。
「いや―、困っちゃいましたよ!その、お婆ちゃん。
「霊園に行ってくれ!」
の、一点張りで…、
お婆ちゃん。もう、霊園は時間外で、閉まってますから―
と、いくら説明しても…
なかなか解ってくれなくってね…。」
「それで…」
「ええ…、何とかなだめすかして、降りて貰いましたけど…、
お婆ちゃんが―、
降りる時になって…、
ボソッと―、
私に、こぼした言葉が、チョイトと気になるんです・・・。
「えっ!なんと…、
言ったん―、ですかァ?
「ほら、お爺さんが・・・・・、
手招きして―、
呼んでる―、って…
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