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それは―、
ある、寒~い真冬の晩のことだ。
オイラは―、駅前のタクシー乗り場から若いOL風の客を一人、乗せた。
タンッ!
と、いつもの様にオート・ドアを閉じて、
お客に行き先を聴き――、
ピッ!
と、メーターを入れて車を走らせる。
ところがだ…、
あの、にっくき駅前の信号のヤツが、黄色から赤ら顔に、変色!
オイラのタクシーは、仕方無く、国道を抜ける交差点の手前で停車を余儀無くされた…。
その時、である。
不意に―、
バックシートのお客が口を開いた。
「あの、運転手さん…」
「はい?」
「お話しを…、聞いても構いませんか?」
と、遠慮がちにいう。
「どうぞ、構いませんよ」
「あの…、
運転手さんは―、
宝くじ、なんか、買われることありますか…?」
と、聴いてきた。
『おおっと、来たね…』
こっちも客商売、この手の話題には、事欠かない…。
ましては、相手は若い女性だ…。
(多分、鼻の下がビロ~ンと床まで伸びてたかも…😌)
オイラは―、
その話にノル事にした。
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