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「あ~、宝くじね―!
まっ、たま~に、
ね…、ジャンボなんか買いますけどねェ―、
でも…、アハハ😃
当たりませんよね~~」
その内、信号が青になり、オイラはアクセルを踏む。
再び、車窓の明かりが流れだす。
チョイトと間があって、また、彼女がオイラに聞く―、
「運転手さん。
もし、当たったらー、どうされますか?」
「え~~、宝くじがァ?」
「ええ・・・・・」
「ん~、そうですねぇ~!
もし、1等の1億円が当たったなら…、
キャンピングカーを買いますね!」
オイラは―
常日頃からそんな事を考えていたのだ…。
「キャンピングカーですか、――凄いですね」
「あはっははははは!
それも、なんつーの
デッカい!ヤツね…」
「でも、運転手さん。
お金はそれでも、まだ―、
余りますよね…」
「あ―、そうですよね~~大分、余るよねェ―」
その時――、
おバカなオイラは、
あたかも、その1億円を手にした気で――、
今にも鼻歌が飛び出しそうなくらい調子づいていたのだ…。
更に、オイラは―、
こう、つづけた。
「残りの、お金は、そのキャンピングカーにさぁ―、
ドッカ―――ン!
と、積んじゃってェ―ね、
あはっははははははは!
そのまま、旅にでも、出ましょうかね~!」
「うふっふッ!
豪快、ですね~!
で…、
その旅は、どちらまで?」
「勿論!北ですよ!
なんツったって北の方は――、
食い物がウマイすッからねェ~!
の~~んびり!
全国、温泉めぐり―、
と、でも―、
いきますかねェ~」
「豪勢な…、夢ですね」
「そりゃ、そうですよォ!
お客さん…。
そんなラッキーな話――、
あっても、
一生に一度、
有るか、無いかでしょう!
当然!
パ――ッと、いきますよ!」
彼女は―、
クスッ!
と、笑ってはくれたものの
その後―、
黙りこくなり・・・・・、
タクシーは街外れの県道を走っていた。
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