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「風呂空いたからぁ~」
流華はそう言うと、バスタオルで濡れた髪を拭きながら、急いで階段を駆け上がって行った。
部屋に戻ると、濡れた髪の事など関係ないと、机の上に置かれたパソコンに目を向けた。
画面に表示されていたのは
「終わりの時計」
そう題した、ある少年のblogだった。
流華とゆう少年にとって、元来人のこと(他人)などに興味を持つ性格では無かったのだが…
最近、この少年のblogをチェクするのが日課になっていた。
なにが流華に興味をしめさせたのか…
暇つぶしにページを開いていた時、
偶然に入ったのが始まりだった。
画面を見るなり
(こうゆうのする奴等って、真面目に暇だよなぁ~)
かる愚痴を叩きながら次に移ろうとした時、ある画像が目についた。
「終わりの時計」
そう書かれた小さな"古びた時計"の画像
(なんだぁ?)
針は10:50の所で止まっている。
それは、少しだけ気になった程度
そこに意味があるのか、ないのか…
それすらも考えない程に
その日は、それだけだった
1ヶ月程したある日
流華は、またその少年のblogを見ていた。
理由は、前と大して変わりは無かったが…あの時計
時間が経ってから、ふとその事を思い出し、また来てみたのだが…
(…動いてるよな)
時計の針は
11:15まで動いていた。
針が動いている
blogの中身より、その事実が気になった。
見る限り、1日一回の割合で動いてる訳ではなさそうだ。
そう思うと不思議に"動く理由"が知りたくなってきた。
ページに目を向ける流華
日記の更新も不規則に日付が飛び飛びだった。
(更新した回数かぁ?
いや…違うよなぁ…)
「あぁぁぁ―――」
イライラして、悪戯にマウスを動かしクリックしていると、イキナリ画面が変わって動きを止める流華
「なんだ!!」
どうやら時計の下の部分に隠れバ―があったようだ。
どうやらそこには"時計の意味"が書かれているようだ。
イラ付いていた反面、この展開に喜びにも似たモノが一気に沸き上がってきた。
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