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昼休み、校庭からは生徒達のはしゃぐ声、流華はその様子を三階の窓際の席からぼんやりと眺めていた。
「なぁ~、人の話し聞いてるん?」
呆れた様子で亜希が顔を覗かせる。
「んっ、、、
ああ、聞いてるよ、、、」
明らかに上の空
ナニか別なことを考えてるのは見え見えだった。
「本当かよっ」
…………
ツッコまれても相変わらずな態度で外を眺めていたが、
ぽつり…
「死にたいって、、、思った事あるか?」
あまりにも突然に、そして平然としながら出た言葉に、亜希は驚きも忘れて同じ空気で言葉を返した。
「う~ん…どうかなぁ~…
ナニ?
死にたいのっ?」
少しの間、ナニやら考えてから、
亜希は席を立ち、流華の体を持ち上げて窓から落とそうとする。
上半身が窓から出た途端に、慌てて悲鳴にも似た声をあげて抵抗する流華。
「うわぁー、ちょっ、お前バカだろ!!
真面目に死ぬって」
一瞬、映る亜希の真顔に、更に流華の鼓動が速さをました。
瞬間、亜希の笑い声とともに胸をなでおろして席につく二人。
「あははっ、真面目にウケるんだけど
今の表情は保存ものだねっ」
明らかにバカにされた態度に、ふてり具合で言葉を返した。
「うるせぇー、イキナリやるか普通
頭のネジ外れ気味だろ
ったく」
どんなに言い返したとしても"コイツには効き目がない"長い付き合いの中で解っていた。
いつまでもニコやかに笑っている姿に、そんな想いを映す。
流華は"言うだけ無駄か"っと半場諦めてため息をついた。
「だってさ、初めに流華がアホなこと言うからでしょ。
なら、親友としては手伝ってあげようかなって♪
オレって友達思いでしょ?」
ドコまでが本気で冗談なのか…
内心、呆れた思いと身震いが走った。
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