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初めて女の子と帰った。学校から駅まで続く長い下り坂。俺と初音の二人きり。俺はドキドキしていた。そして、初音も。
しばらく沈黙が続いたが、初音が口を開いた。
「きっ…今日は…一緒に帰ってくれてありがとうございます。」
「いえいえ。」
そう俺が答えると、また沈黙になった。
そして少し歩いたところで、俺はあのことを聞いた。
「なんで一緒に帰りたいって言ったの?」
すると初音は照れた表情で
「あっ…あの~…その~…」
「えっ?」
初音は一度深呼吸をして、話した。
「えっと…わっ…私は…貴方に…」
「俺に?」
「ひっ…ひっ…」
「えっ?」
「ひっ…一目惚れしてしまったんです…」
初音の顔が、林檎のように真っ赤になった。
そして、俺も顔が真っ赤になった。
そう、初音はあの時、俺に一目惚れをしていたのだった。
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