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「はあ~、もうすぐテストか……」
俺、狩野優哉は自分の部屋のフローリングの床に寝転んでる状態でため息をついた。
移動教室での事件から一月、期末テストが目前に迫っていた。事件の推理には天才的な働きを見せる俺の頭脳もテスト…特に、英語と数学にはほとんど働かないのだ。
「もし、赤点なんか取ったらヤバイな」
「優哉ー電話よー」
下で母さんが俺を呼ぶ。
俺は自分の部屋を出ていった。
「電話って誰から?」
「真田くんからよ」
母さんが答えた。
「幸憲(ユキノリ)かよ。珍しいな」
幸憲は大阪に住んでいる俺の友人だ。
俺は電話を取った。
「もしもし」
「おう、俺や俺」
「オレオレ詐欺の方ですか?」
「ちゃうわ!幸憲や幸憲」
「わかってるよ。で、俺に何か用でもあるのか?」
「優哉、夏休みになったら大阪に来うへんか?」
「へ?」
この電話が原因で俺はまた、事件に関わる事になるとはこの時はまだ予想していなかった。
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