北の男

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???side (狩野優哉……中々しぶとい奴だな) 俺は新聞の奴の記事を見ながら思った。 (まあいい。精々今の内に楽しんでおくがいい。俺が再び思い知らせてやる。絶望をな) そして、あいつは思い知ることになるだろう。自分の無力さを。 「13番。時間だ」 看守の声に俺は黙って新聞を鉄格子の隙間から渡した。
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