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「授業始めるぞー」
俺達のクラスの英語の担任の天海(アマミ)先生が教室に入ってきた。いよいよ授業開始である。
「今日は、LESSON4の2からいくぞ。前回の最後誰当たったっけ…」
天海先生がメモで確かめる。今、優哉達がやっているのは喋るオウムについての話である。
「んー書いてないから最初から当てていくぞ」
(げ!)
名前が狩野である優哉は出席番号9番なので間違いなく当たる。
(ヤベ!どの辺りだ?)
優哉が教科書を読む。
(多分コレか?ってかこの文章なが!!)
約教科書3行に渡る長文であった。
(無理だなこりゃ)
優哉は諦めた。
「それじゃあ次の文…狩野、訳してくれ」
「長すぎて解りません!」
先生の問いに対する優哉の答えでクラスに笑いが溢れる。優哉の英語力は高校生にしてはかなり低いのだ。
「パスでお願いします」
またしても爆笑が起きる。
「いや、少し位努力しろよ」
先生の問いを右から左に受け流そうとした時、
「狩野君……」
すると菜月が小声で優哉に答えを伝える。
「サンキュー福山」
救世主菜月のお陰で優哉はこのピンチを乗りきることができた。
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