思い出の家

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「そうです……。そうです、ココアです……!お姉さん……」 「ココア!!」 お姉さんは、私をぎゅっと抱きしめてくれた… お姉さんの温もり… 暖かい… 「お姉さん……!」 「ココア……!」 「お姉さん……ありがとう……大好き…!」 「私も大好きだよ…!ココアから、沢山思い出もらったよ…ありがとう……」 長い時間、こうしていたい… でも… 「お姉さん…、私…そろそろ行かなくちゃ…。神様が待っているの。」 「えっ…!?ココア、帰ってしまうの…?」 「はい…。それが約束なのです。」 「なら…、私の携帯に付いているストラップを持って行って!!」 お姉さんの携帯には、いつも綺麗なストラップが付いている 「では、これを。」 私が手にしたのは、淡い桃色をした、小さなハートがいくつも付いたストラップだ 「では、そろそろ…。修二サンとマロンくんにも、よろしくお伝えください。さよなら、お姉さん…。」 「さよなら…ココア」 私の身体は犬の姿に戻り、光に包まれて消えた…
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