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季節は冬。
アズサちゃんはとうとう学校に来なくなった。
「アイツ休みだってー」
「プッだっさ」
はぁ。
なんで。
アズサちゃんは調子に乗ってたりは絶対にしてなかった。
アズサちゃんは何も悪くない。
ただ、おしゃれに気を使うようになっただとか、制服を可愛く着るようになったとか。
女の子だもん。
可愛くなりたいのに。
それともかわいい子が転校してきたのが気に入らない?
分からない。
アズサちゃんはかわいいのに気取らないし、おもしろくて本当にいい子だったから。
いじめグループの中心人物の1人はフッと鼻で笑い、
「逃げたよ、アイツ」
最後に、言った。
そりゃ逃げたくもなるだろ。
正直、見てるこっちも逃げてぇよ。
例えたら、空にある太陽が無くなったみたいに
前の、わいわい楽しい笑顔が咲いてた生活の代わりに
モヤモヤした汚い、真っ黒な感情が一面に咲いてる汚い生活がはじまったんだから。
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