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誰もがその店に入れる訳じゃないんだ。
心の底から欲しいモノが無いと、そのお店すら見つからないんだって。
でもね、本当に欲しいモノが有ると、二度だけお店に続く小路が突然目の前に現われるの!
一度目は欲しいモノを買う時。
二度目は、もし、その欲しいモノが要らなくなった時に返品する為に、その路は続くんだよ!
「不思議だよねー!!」
「い、いや、胡散臭いよそれ…ただのファンシーショップでしょ?」
「真樹ちゃん現実的すぎるよ…」
「笑美はどう思う?」
更衣室を出てからも梓ちゃんの話は止まる事を知らず、私達は耳を傾けるばかり。
漸く話が途切れたのは教室に着いた時だった。
「んー…笑美は信じないかなぁ。だって心から欲しい物が手に入るんでしょ?だったら今頃笑美、彼氏出来てるよ!」
一瞬真樹ちゃんと梓ちゃんは固まったけど直ぐにけらけらと笑いはじめた。
「そりゃ確かに彼氏出来てるわ!」
「笑美ちゃんが言うと納得する!まだ笑美ちゃん彼氏出来てないもんね!」
「二人ともひどーい!」
教室の隅できゃいきゃい騒いでいたら耳をつんざくような声で怒鳴られた。どうやらとっくに授業は始まっていたみたい。
廊下に立たされた。
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