十七歳の誕生日

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  「ちょい貸してみ」 千紗からすっと便せんを奪って顔の近くに持っていった。 なんだ、書いてあんじゃん。 千紗のただのいたずらか。 「ね、書いてないでしょ?」 千紗が唯依に向かって言うが、冗談を言っているようには見えなかった。 「書いてあるよ。  普通に、ほらっ」 文を指でなぞったが千紗は相変わらず見えないの一点張りだ。  
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