十七歳の誕生日

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  「……本当に見えないの?」 「もちろ――――」 キーンコーンカーンコーン… うまい具合にチャイムが鳴り、千紗の言葉が消え、担任がやってきた。 「はい、出席とります」 四十代の少し太った担任がそう言うとともに、クラスは静まり返り誰も話さなくなった。 だからこの便せんの文字についての話は、ここで終わってしまった。  
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