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「あんた達、家出したんだろう?」
無我夢中で列車に乗り、あても無く彷徨い続けて3日。
空腹と秋の澄み切った冷たい空気に限界を感じ、繁華街の路地裏で座り込んでいた。
もう、このまま死んでしまうのかと思っていたら、前に小さい老婆が立っていた。
「うちにおいで!あんた達みたいな家出した子、イッパイいるから!暖かい所でご飯食べなさい」
小さい老婆は、細い折れそうな萎びた手で、私達を強引に引っ張った。
――暖かい所でご飯――
今の私達には何より魅力的な言葉。
フラフラとしながら老婆に着いて行った。
世の中、まだまだ優しい人はいるんだと思った。
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