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「私達って、どうして生まれてきたんだろうね」
ある日、姉に聞いてみた。
姉は何も言わないまま、くわえていたタバコを消した。
「一生分かんないよ。誰にも」
そういってタバコの臭いを消すように、ブランド物の香水を何回もふりかけた。
「行って来る」
バタンとドアの閉まる音と共に、姉の残り香だけに包まれた部屋に一人になった。
最近、姉は変わった。
タバコを吸うようになって、髪も茶髪、ブランド物を身につけて、『イマドキ』になった。
出勤時間前から出て、朝まで帰って来ない。
老婆が姉の事を1番の稼ぎ頭だと言っていた。
そして、姉の変化はそれだけじゃなかった。
私に冷たくなった。
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