5779人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな生活を半年程続けた。
私は14歳になっていた。
姉とは相変わらず。
理由を聞いてみたけど、「気のせいじゃない?」と言われ、それ以上聞けなかった。
また、普通に戻るだろうと思っていた。
「クミ!お客だよ!」
姉は老婆に呼ばれて、出て行った。
姉は、『クミ』と言う名が本名なんじゃないか…と思うほど、この生活に慣れきっていた。
窓から外を見ると、いつも通りのネオン。
本当はもう春で、桜が咲いている頃なのに。
この街では花びらさえ落ちてこない。
最初のコメントを投稿しよう!