羽をもがれた蝶

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恭平も泣いていた。 私も泣いていた。 数時間前まで手の中にあった、自分達の未来が、まるでシャッターを閉めたかのように真っ暗になり、見えなくなった。 ガラガラ、ガラガラ。 心が崩れる音がする。 未来が壊れる音がする。 私達は、羽を切り刻まれ、飛ぶ事ができなくなった。
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