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電話の内容は大した事ではない。
久しぶりに他愛ない会話を続けただけだ。
ただ、最後に裕太は言う。
「お前、今年の夏休みは西希司に帰らないのか?」
「どうかな…バイトあるし」
「帰って来いよ。話がある」
「話って…電話じゃ言えない事?」
「そうだな。直接会って話したい」
「じゃあ裕太の今の家に行くよ」
「いや、西希司じゃないとダメなんだ。夏休みに俺は西希司に戻る。だからお前も戻ってきてくれ」
裕太からの頼み。僕はバイトを今月いっぱいまで休み、そしてこの島へと帰ってきたのだ。
「さて、あいつはもう帰ってきてるよな」
携帯のメモリから裕太を探し、そして通話ボタンを押した。
数コールの後、裕太は電話に出る。
「もしもーし」
「お、裕太。帰ってきたよ~」
「純哉か、ようやく帰って来やがったか!」
「裕太今どこにいんだよ」
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