その男、最強

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「シン!なおの頭治したって!いや中じゃなくて外ね!」 修は直道を壁にもたれさせた。 「よし、なおお疲れ。すぐ治すからな」 シンはそう言うとオレンジ色をしたオーラを手に集めると、直道の頭の出血箇所にあてがった。 「やっぱなおは強いんやなぁ…」 としみじみ言ったのは勇聖だった。 「傷らしい傷もこれ位やし」 大聖も続けた。 「はい…おわり」 シンが手を退けると直道の額も後頭部も、傷が綺麗に塞がっていた。 「おぉ、痛くない…ありがとう」 直道の表情はさっきまでよりすっきりとしていた。 「お~い、シン~、モタモタするな~」 「いや、今までなんも言ってなかったじゃないスか…」 ロゼの呼び掛けに焦りながらもシンは走ってその場をあとにした。
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