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居間には豪華な料理が並べられていて、ミナトは先に自分の場所に座っていた。
アクティ達もそれぞれいつもの指定席に座る。
そして、掃除を終えたマナ達が入ってきて空いている場所に座った。
「皆さんおまちどうさまでした。では、いただきましょうか。」
「いっただ~きま~すっ!」
掛け声と共に、激しい料理の争奪戦が始まった。
修行が終わると物凄くお腹が減る。
しかしゆっくり食べていると、大食いのクルナに殆ど食べられてしまうのだ。
マナ以外が激しく争っている中、いつもは参加しているアクティは何故かボーッと受け皿を見つめている。
さっきの声と気配の事が気になって、食事どころでなかった。
(やっぱり、さっきの声は似てた。気配だってそっくりだったし・・・。)
「アクティさん、どうしました?ご飯が冷めちゃいますよ?それとも体調が悪いですか?」
その様子に気が付いて、マナが喋りかける。
「えっ、いいえ!大丈夫です、何でもありません!いただきますっ!」
ハッとして我に返ったアクティは、心配をかけないように元気にふるまって争奪戦に参加した。
マナは少しおかしいと思いつつ、その時はさほど気にせず、特に何も言わなかった。
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