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「2人共何やってるの!?止めなさい!」
そのまま仲裁に入った。
アクティがいない時に限って2人はよく喧嘩する。
むしろ、いない時だけ喧嘩する。
大抵テインがケルベロスで撃たれて終わり、アクティがきた時は鶴の一声でサレナが手を止めるが、喧嘩は場所を選ばず、ローレライのブリッジには銃痕がちらほら。
ラシュビッツのメカニックからは泣きの苦情もきているがお構いなし。
3年前は機嫌の悪い時や思い通りにならない時にやっていたのだが、マナのところから戻ってきてからはテインと2人になった時だけになった。
それがなにを意味するか、ハクガにだけは分かっていた。
「ホッホッホ。喧嘩はそこまでにしまょうか。そろそろ着きますよ。」
ハクガの言葉に3人の動きがピッタリと止まり、一斉に窓に張り付いて下を見る。
そこには3年前と同じ姿のサエリアと、城の庭にとまっているナシュナがあった。
「わぁ、懐かしい!ハクガさん、早く降りて!!」
「かしこまりました。」
ローレライはナシュナの隣へと着陸した。
勿論、誰の許可も得ていないのでこれは不法入国不法侵入だ。
着陸と同時にブリッジを出て、ハッチが開いて3人が外へ出た頃には、鎧で身を固めた屈強なサエリアの衛兵がローレライの周りをグルリと取り囲んでいた。
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