古巣

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「むっ?」 隊長らしき衛兵は2人を睨みつけ、他の衛兵には緊張が走る。 アクティは隊長らしき衛兵の数歩前で立ち止まった。。 「貴様ら、何しにここへ来た。事と次第によっては捕らえて牢へ入れるぞ。」 「私達はバルシナ軍のみんなに会いにきただけです。通して下さい。」 緊迫した空気の中、アクティはニコニコ笑って平然と答える。 周りの衛兵はそれに驚き、騒めき始めた。 こんな大勢に敵意をむき出しにされている状況なら、普通は緊張したり怖気付いたりするものだが、アクティにはまるでそんな様子はなく、しかもただ会いに来たから通してほしいと言ったのだ。 並の人間、ましてや女性が簡単に出来る事ではないだろう。 (よほどの自信や事情があるのか、それともただのバカか・・・。) 隊長らしき衛兵はアクティを調べるように黙って睨んでいると、サレナが横から出てきてニヤッと笑った。
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